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2012年7月

2012年7月 9日 (月)

新小岩保存化計画■竹林

 葛飾区・新小岩と江戸川区本一色の堺となっている小松川親水公園。葛飾区側が整備している区域の「日商岩井マンション」近くにあった私有地の竹林(笹かも)が無くなってしまいました。
 蛇が出てきそうな(実際見たこともあるような気がするのですが)場所で、夜などは怖いくらいでしたが、あのような場所が無くなってしまったのは本当に残念。これも時代の流れなんでしょうか…。

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2012年7月 3日 (火)

電子書籍■純情/跡見恭介ファイル・8

新小岩を舞台にしたハードボイルド風短編小説。

純情/跡見恭介ファイル・8

「最近アーケードに弾き語りやってる人がいますね」
 いつものように森海舎に顔を出すと、先に来ていた神月がそんなことを言った。
「へえ、新小岩って意外とそういう人いないよなあ」
「ちょうど弾き語りのしやすい場所がないんでしょうね」
「どんな曲でした?」
 紀子が聞く。
「オリジナルが多いみたいだね。あとちょっと古目のフォークソングのコピーもやってたな」
「そうなんだ」
「跡見さんも以前やってたんでしょ、錦糸町の駅前とかで」
 マスターがグラスを磨きながらふと言った。
「そうなんですか?」
 紀子が意外そうな声で言った。
「そういうこと憶えななくていいから」
 わたしは照れているのを悟られないようにつとめて冷静に言ったつもりだったが神月とマスターはニヤニヤと笑いを浮かべているようだった。
「実はカラオケ好きだっていうのは知ってますよ」
 神月が付け加えるように言う。
「へえ、じゃあ、今度いっしょに行きましょうよ」
「まあ、機会があったらね」
 マスターと神月が同時に笑った。

※続きは電子書籍で。

電子書籍■散歩/跡見恭介ファイル・7

新小岩を舞台にしたハードボイルド風短編小説。

散歩/跡見恭介ファイル・7

 深夜にふらりと散歩に出ることがある。
 午前二時を過ぎても、まったく人通りがなくならないのも新小岩の面白いところかもしれない。
 終電で帰宅したというには遅い時間だから、駅の周辺で飲んだ帰りなのかもしれない。あるいは飲食店の従業員かもしれない。とにかく、どんな時間でも、まったく人通りが断えるということがないのが、新小岩だ。
 駅の周辺には若者やまっとうな仕事をしているようには見えない中年の男たちが多い。地元の住人以外には「新小岩は怖い」という印象を与えるのも無理からぬところだろう。以前は飲食店や風俗の呼び込みも大変なものだった。
 南口駅前の正面にはロータリーを挟んでアーケードの商店街がある。深夜でも照明があるし監視カメラも付いているので、女性も安心して歩ける。もっとも歩行者専用にもかかわらず、深夜にはバイクを乗り回すような者が時折見られるのだが。
 商店街は深夜営業している飲食店はなく、真夜中になればカラオケ店とタイ式マッサージ店くらいが営業している程度だ。いや、屋台の串揚げ屋が夜になると店を出しているのを忘れていた。

※続きは電子書籍で。

電子書籍■履歴/跡見恭介ファイル・6

新小岩を舞台にしたハードボイルド風短編小説。

履歴/跡見恭介ファイル・6

 新小岩出身の有名人がいるというのは聞いたことがあるが、新小岩在住の有名人となれば、全くと言っていいほど聞いたことがない。
「新小岩って千葉県じゃないの」などと言われることもあるが、都心からそれほど離れた場所でもなく、なぜ新小岩在住の有名人が存在しないのか不思議ではある。
 やはりイメージなのだろう。
 個人的には渋谷などは、仕事でも足を踏み入れたくない土地だが、渋谷好きな連中にとっては新小岩など何の価値もないはずだ。上辺だけの華やかさに憧れる、いつまで経っても貧しいのだろう、この国は。

「跡見さん、ですか」
 いつものように「森海舎」のカウンターでモルトを飲んでいると、背後から声をかけられた。いま入った来た女性らしい。22、23歳だろうか。
「ここ、いいですか」
 わたしが「どうぞ」と返事をする前に隣の席に座る。そういえば「跡見です」と返事をしていなかったことにそのとき気がついた。年齢の割りには丁寧な言葉づかいだが、行動は年相応というところか。

※続きは電子書籍で。

電子書籍■インターミッション/跡見恭介ファイル・5

新小岩を舞台にしたハードボイルド風短編小説。

インターミッション/跡見恭介ファイル・5

 久しぶりの晴天だ。
 まるで梅雨のように、ここ数日、5月の空はぐずぐずとべそをかいていた。
 肌寒く、鬱陶しかった何日かが嘘のように、今日は朝から太陽が笑っている。
 わたしはベッドを抜け出すと、服に着替えていつものように、そう毎日相も変わらず同じことを繰り返しているのだが、珈琲をいれ、事務机の前に座って新聞を広げた。同時にテレビとパソコンのスイッチも入れる。
 朝のワイドショーが、2、3日前にあった殺人事件の続報を伝えている。新聞の三面も同様だ。
 電子メールをチェックすると、スパムメールが数通と知人からの私信が数通。仕事の依頼はない。
 溜まっていた洗濯物を洗濯機に放り込んで机に戻ると電話が鳴った。
 着信ウィンドウには「神月」と表示されている。午前中はたいてい寝ているハズの神月がこんな時間に電話してくるとは珍しい。
「跡見さん、今日時間ありますか」
「ああ。こちらに来てくれるならたっぷりと」わたしは苦笑しながら言った。
「それじゃあ、後でうかがいます」神月も少し笑いながら言って電話を切った。
 あの様子ではとくに用事があるというわけでもないのだろう。わたしは彼がやって来る前に雑用を片づけようと、立ち上がった。

※続きは電子書籍で。

電子書籍■愛犬家/跡見恭介ファイル・4

新小岩を舞台にしたハードボイルド風短編小説。

愛犬家/跡見恭介ファイル・4

 わたしの事務所兼自宅と新小岩駅のあいだに、柴犬を飼っている家がある。
 特に愛嬌を振りまくというわけでもないが、前を通る人々に可愛がられているようだ。わたしもその家の前を通るときには、つい犬の様子を見てしまう。ときには熟睡しているが、たいていはキチンと座って、通りすぎる人間たちを見ている。まるで毎日通る人間を一人一人チェックしているように。
 新小岩には犬を飼っている住人が多いのか、夕方になると、犬を連れた飼い主たちとよくすれ違う。親水公園などは、さながらメッカを目指す巡礼の列のように、犬と飼い主がひっきりなしにすれ違っている。
 正直言ってわたしは飼い主たちが好きではない。
 犬を可愛がっているというより、犬を可愛がっているつもりの自己満足にしか見えないからだ。飼い主同士が散歩コースで出会い、話を始める。もう犬のことなどそっちのけだ。糞の始末をしない飼い主、引き綱を外して自由にさせている飼い主、自己中心的な嫌な側面しか見えて来ない。

※続きは電子書籍で。

電子書籍■蔦/跡見恭介ファイル・3

新小岩を舞台にしたハードボイルド風短編小説。

蔦/跡見恭介ファイル・3

 バー「森海舎」のドアを開けると、たいていジャズバラードかクラシックが聴こえてくる。それはマスターが店の雰囲気を考えての選曲だが、同時に彼の趣味でもある。時には常連客が自分のCDを持参してかけさせることもあるのだが、その夜は扉を開けると、ボサ・ノヴァが流れていた。
「いらっしゃいませ」マスターがいつもと変わらない笑顔で迎えてくれる。
「こんばんは。今日はボサ・ノヴァがかかってますね」わたしはカウンターの奥の席に腰掛けながら言った。ほかに客はいなかったが、グラスがひとつ、今まで誰かがいたらしいことを教えていた。が、それはわたしの勘違いで、すぐに神月がトイレから戻ってきた。
「こんばんは、恭介さん」神月がにこりと笑う。
「どうも」
「いまかけているのは、神月さんがお持ちになったCDなんですよ」マスターがおしぼりを差し出しながら言った。

※続きは電子書籍で。

2012年7月 2日 (月)

電子書籍■シンプルな部屋/跡見恭介ファイル・2

新小岩を舞台にしたハードボイルド風短編小説。

シンプルな部屋/跡見恭介ファイル・2

 新小岩にわざわざやって来る理由は、友人知人が新小岩に住んでいるか、実家があるか、のふたつで90パーセント以上占められるだろう。快速は止まるが、駅ビルや大きな店など、新小岩在住者以外の者がわざわざやって来るだけの施設がないからだ。
「昨日も来ていたみたいなんです」
 土曜の午後にやって来た依頼者の女性は、会社の男性社員にストーカーされているのだという。話によれば、相手は船橋に住んでいるらしいが、帰宅途中である新小岩で下車し、依頼者の住むマンションの前をうろついてから帰宅するという。
「無言電話とか、部屋まで来るとか、そういったことは」
「ありません。ベランダからふと下を見下ろしたときに、彼の姿を見かけて…、その後もそれとなく見ていたら、何度もマンションの前に立っていたり…」
 依頼者は身体を小さくして怯えているようだった。
 男は週末には来ない。平日、会社帰りと決まっているという。
 わたしは、月曜に依頼人のマンションの前に張り込むことを約束した。

※続きは電子書籍で。

電子書籍■給水塔/跡見恭介ファイル・1

新小岩を舞台にしたハードボイルド風短編小説。

給水塔/跡見恭介ファイル・1

 新小岩の南口から平和橋通りを15分くらい歩いたところにある五階建ての白いビルの屋上に、球形のタンクを乗せた給水塔があった。
 深夜二時を過ぎる頃、そこに白い人影が見えるという。
「江戸川乱歩の小説みたいだ」
 とフリーライターの神月裕一が言った。だとしたら、その白い人影は「怪人二十面相」に違いない。

※続きは電子書籍で。

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