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2015年5月 1日 (金)

本棚の旅■魔女はホットなお年頃/竹宮恵子

書 名/魔女はホットなお年頃(全2巻)
著者名/竹宮恵子
出版元/小学館
判 型/B6判
定 価/第1巻・450円、第2巻・480円
シリーズ名/プチコミックス・竹宮恵子作品集3、4
初版発行日/第1巻・昭和54年4月15日、第2巻・昭和54年5月15日
収録作品/第1巻・魔女はホットなお年頃、第2巻・魔女はホットなお年頃、GO! STOP!物語

初出:魔女はホットなお年頃/小学館「週刊少女コミック」昭和45年24号~昭和46年10号、GO! STOP!物語/小学館「週刊少女コミック」昭和45年15~20号

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 昭和45年は竹宮恵子デビュー3年目にあたり(『弟』をデビュー作とした場合)、「少女コミック」に作品を発表し始めた年でもある。しかも3号から『森の子トール』の連載という登場の仕方で、続いて『GO! STOP!物語』そして本作『魔女はホットなお年頃』と「少コミ」常連作家となっていく。ちなみに本作終了後には代表作のひとつ『空が好き!』の連載が始まっている。
 本作はテレビドラマのコミカライズなのだが、それについては本書では全く触れていない。基本設定以外はオリジナルだったとしても原案としてテレビドラマがある以上その表記があって然るべきだと思うのだが…。
 主人公は「魔女」とはいえ、キツネが人間に化けていて、母の形見のペンダントで魔法を使う。実のところテレビドラマの放送枠が「魔女シリーズ」として海外ドラマの『かわいい魔女ジニー』や『奥様は魔女』に続いて国内制作の『魔女はホットなお年頃』を放送したという経緯があり、魔女という設定を無理に使っている節もある。また本作のラストでは『奥様は魔女』のオープニングナレーションをパロった形のナレーションが入っていて、これも放送枠の知識があるのとないのとでは印象が違うだろう。
 竹宮には本作以前に発表された作品にはシリアスなものもいくつか見られるが、コメディ調の作品が目立つ。本作もドタバタありのにぎやかな雰囲気で、コミカライズとはいえ自由に描かれていたという印象だ。
 序盤では人間世界で主人公コン子が巻き起こすドタバタ喜劇という印象だが、中盤からは居候している鈴木家の長男一郎とのラブコメという展開に。イギリスのキツネが化けているイケメンが登場したり、ミュージカル風の演出があったりと後半では竹宮カラーが前面に出てくる感じだ。
『GO! STOP!物語』もラブコメジャンルの作品だが、設定が複雑な上にタイトルどおり進んだり止まったりする展開なので、読んでいてもヤキモキする(笑)。もっともそれこそがラブコメの王道でもあるので、きわめて正統派の作品といえるのかもしれない。
 実のところ竹宮の作品は基本的に正統派で分かりやすいものが多く、主人公や主要な登場人物のキャラクターもはっきりしていて読みやすいのが特徴といえる。本作のような無国籍なラブコメ作品ではそういう竹宮の作家性がより分かりやすいともいえるだろう。

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