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2014年11月28日 (金)

本棚の旅■わたしは萌/立原あゆみ

書 名/わたしは萌
著者名/立原あゆみ
出版元/集英社
判 型/新書判
定 価/320円
シリーズ名/セブンティーンコミックス
初版発行日/1978年1月10日
収録作品/わたしは萌、よみびとしらず、かわいそうなぞう、カナリヤは歌わない、うみどり、冒険時代

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初出:わたしは萌/集英社「月刊セブンティーン」1975年7月号、よみびとしらず/集英社「月刊セブンティーン」1976年2月号、かわいそうなぞう/集英社「週刊セブンティーン」1976年9号、カナリヤは歌わない/集英社「月刊セブンティーン」1976年6月号、うみどり/集英社「月刊セブンティーン」1976年10月号、冒険時代/集英社「月刊セブンティーン」1977年1月号

「セブンティーンコミックス」から刊行された立原あゆみの単行本2冊目。本書にも切ない物語が収録されている。
 とはいえ愛を描くばかりではなく、死や罪と向き合う人物が描かれているところは、それまでの作品とは違っているかもしれない。恋愛ストーリーからより広い人間ドラマを扱うようになったという印象だ。
 また短編という特性を活かしてラストで読者の胸をぐっとつかむ演出も多い。さらに、全体的に画面構成もコマ割りをしない1ページや見開きを多用するようになっていて、少女漫画的な演出が目立ってもいる。
 中でも印象に残るのが表題作でもある『わたしは萌』だ。端的にいうと娼婦モノであり、ソフトな描写とはいえベッドシーンもあるので、75年当時の少女漫画誌にこの作品が掲載され、それを読んだ読者の反応はどうだったのだろうかと気になる。またそのラストシーンもなかなかに胸を締めつけるようなものだった。
 本書が発行された時期は『ふたりの回転木馬』とほぼ同時で、このころから立原の評価が高まっていったと思える。
 もっともシリアスな印象の初期の作品に比べ、コメディ調の作品が多くなっていくのもこの頃、70年代終わりごろからでもあった。

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