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2014年11月30日 (日)

本棚の旅■遠い雷鳴の中/奥友志津子

書 名/遠い雷鳴の中
著者名/奥友志津子
出版元/秋田書店
判 型/新書判
定 価/350円
シリーズ名/HITOMI COMICS
初版発行日/昭和54年11月25日
収録作品/3月はブルースにかこまれて、ストレンジ・デイズ、ラブ・アタック大成功、遠い雷鳴の中、自然淘汰

Photo

初出:3月はブルースにかこまれて/秋田書店「ひとみ」昭和54年3月号、ストレンジ・デイズ/秋田書店「ひとみデラックス」昭和54年夏休み増刊号、ラブ・アタック大成功/集英社「りぼんデラックス」昭和52年春の号、遠い雷鳴の中/秋田書店「デジール」昭和54年冬の号/秋田書店「デジール」昭和54年春の号、文章とイラストによる描き下ろし(?)のエッセイ①~⑤

 奥友志津子を知ったのがどういう経緯だったのか、とんと記憶がない。少女漫画でSF作品を描いているという印象が強かったのは確かなのだが、なにか作品を読んだというより、いきなり単行本を購入していたような気がする。3冊目の単行本『シルバームーン』というタイトルに惹かれたのだろうか…。
 絵は好みのタイプであり、安定した作画レベルでもあったので、それから新刊、古書を問わず見かけたら買うという感じではあったのだが…。
 この『遠い雷鳴の中』は奥友志津子の最初の単行本だと思う。カバー表紙の折り込み部分に書かれた作者のコメントによると、デビュー5年目ということだ。
 ラブコメあり、ファンタジーあり、SFありと、奥友志津子を最初に読むにあたって、作者の特徴的な作品を集めているという感じがする。ならばデビューから最新作までの中から収録作品を選んだのかといえば、『ラブ・アタック大成功』が昭和52年の発表である以外は昭和54年、本書が刊行された年に発表されたものばかりで、いわば最新作品集という趣がある。さらにいえば表題作である『遠い雷鳴の中』は昭和54年の「デジール冬の号」掲載であるから、本書の刊行と初出誌の刊行はほぼ同時期だったといえる。
『3月はブルースにかこまれて』はテンポのいいコメディ作品なのだが…。個人的な印象として、ちょっとタイプは違うのだが清原なつのの「花岡ちゃん」と同系統の主人公という感じを受けた。高校2年にして人生を悟っちゃってる感じがなんともいい。
『ストレンジ・デイズ』はSFコメディ。理由はともかく、妖子の周囲には次元の裂け目ができやすく、不可思議なことが起こるというものだ。そんな妖子とルームメイトになった加奈、国子、栄の3人が振り回されるのだが…。時に作者の悪のりとも思えるほどの展開を楽しむべき作品。
『ラブ・アタック大成功』は正統派(?)のラブコメ作品。ちょっと…いやかなり強引な気がしないでもないのだが読ませてしまうところは奥友志津子の力量を感じさせる。
 表題作である『遠い雷鳴の中』は、超能力を扱ったSF作品。非常に優れた作品であり、奥友の代表作といってもいいだろう。とはいえ、初出当時、掲載誌の読者層がこの作品をどう受け止めたのかは気になるところだ。別の媒体であったら奥友の評価も変わっていたのではないかという気がする。
『自然淘汰』もSF作品。こちらはコンピューターに管理された世界を描いている。テーマ自体は初出当時でも目新しいものではなくなっていたと思うが、アプローチの仕方は奥友らしさが出ているといえる。
 読後感のさわやかなコメディ作品と重々しいラストのSF作品。本書は現在入手困難な状況だと思われるが、古書店などで見かけた際には迷わずに手に取ってみてほしい。けして古臭くなっていない作品に出会えるはずである。

2014年11月29日 (土)

本棚の旅■ふたりの回転木馬/立原あゆみ

書 名/ふたりの回転木馬
著者名/立原あゆみ
出版元/小学館
判 型/新書判
定 価/320円
シリーズ名/フラワーコミックス
初版発行日/昭和53年1月20日
収録作品/ふたりの回転木馬

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初出:小学館「JOTOMO」1976年2月号~

 現在では少年誌・青年誌を中心に活躍し、任侠作品で知られている立原あゆみだが、70年代後半から80年代初頭にかけては少女漫画家として活躍していた。
 その代表的な作品がこの『ふたりの回転木馬』で、初出後「プチコミック」で総集編が編まれたあと本書の刊行、あまり時間の経たないうちに主婦の友社からもハードカバーで刊行されていた。
 一口に言うと同棲モノ(中盤でふたりは結婚するけれど)で、初出誌の「JOTOMO」は「女学生の友」としてスタートした雑誌で「少女コミック」よりもお姉さん的な性格を持っていたが、主人公の妊娠など内容的には背伸びした雰囲気の作品だった。
 個人的には初出時に読んだわけではなく「プチコミック」の総集編で初めて目にしたのだが、絵柄も内容も気に入り、単行本も発行されるとすぐに手に入れた。

 まゆみという女性のような名前の少女漫画家とそのファンの美絵というふたりの主人公。まゆみは美絵を主人公に『ふたりの回転木馬』という作品を描き始める。微妙に現実と創作が交錯するところもこの作品の魅力だろう。
 ぼろアパートでパンの耳をかじりながら、それでも幸せな生活をするふたりという、70年代的な作品だと思うがそれゆえに漫画史に残しておきたい作品のひとつだといえる。
 単行本一冊、4章から構成される作品で一気に読めてしまうが、主人公ふたりの愛の物語の内容は濃く、切ないラストシーンは読後感をさらに印象的なものとして記憶に残るだろう。
 まだ読んだことがないという方は、ぜひ機会を見つけて読んでいただきたい作品だ。

2014年11月28日 (金)

本棚の旅■わたしは萌/立原あゆみ

書 名/わたしは萌
著者名/立原あゆみ
出版元/集英社
判 型/新書判
定 価/320円
シリーズ名/セブンティーンコミックス
初版発行日/1978年1月10日
収録作品/わたしは萌、よみびとしらず、かわいそうなぞう、カナリヤは歌わない、うみどり、冒険時代

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初出:わたしは萌/集英社「月刊セブンティーン」1975年7月号、よみびとしらず/集英社「月刊セブンティーン」1976年2月号、かわいそうなぞう/集英社「週刊セブンティーン」1976年9号、カナリヤは歌わない/集英社「月刊セブンティーン」1976年6月号、うみどり/集英社「月刊セブンティーン」1976年10月号、冒険時代/集英社「月刊セブンティーン」1977年1月号

「セブンティーンコミックス」から刊行された立原あゆみの単行本2冊目。本書にも切ない物語が収録されている。
 とはいえ愛を描くばかりではなく、死や罪と向き合う人物が描かれているところは、それまでの作品とは違っているかもしれない。恋愛ストーリーからより広い人間ドラマを扱うようになったという印象だ。
 また短編という特性を活かしてラストで読者の胸をぐっとつかむ演出も多い。さらに、全体的に画面構成もコマ割りをしない1ページや見開きを多用するようになっていて、少女漫画的な演出が目立ってもいる。
 中でも印象に残るのが表題作でもある『わたしは萌』だ。端的にいうと娼婦モノであり、ソフトな描写とはいえベッドシーンもあるので、75年当時の少女漫画誌にこの作品が掲載され、それを読んだ読者の反応はどうだったのだろうかと気になる。またそのラストシーンもなかなかに胸を締めつけるようなものだった。
 本書が発行された時期は『ふたりの回転木馬』とほぼ同時で、このころから立原の評価が高まっていったと思える。
 もっともシリアスな印象の初期の作品に比べ、コメディ調の作品が多くなっていくのもこの頃、70年代終わりごろからでもあった。

2014年11月27日 (木)

本棚の旅■いけない草の町子/立原あゆみ

書 名/いけない草の町子
著者名/立原あゆみ
出版元/集英社
判 型/新書判
定 価/320円
シリーズ名/セブンティーンコミックス
初版発行日/1976年7月10日
収録作品/いけない草の町子、赤ちゃんの神話、夏立ちぬ、ウェディング・イブ、微笑

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初出:いけない草の町子/集英社「週刊セブンティーン」1976年36号~40号、赤ちゃんの神話/集英社「月刊セブンティーン」1975年10月号、夏立ちぬ/集英社「週刊セブンティーン」1975年24号、ウェディング・イブ/集英社「週刊セブンティーン」1975年48号、微笑/集英社「月刊セブンティーン」1975年12月号

 本書は立原あゆみの最初の単行本、のはずである。
 75年から77年にかけて、立原は「セブンティーン」の常連作家であったらしく、本書収録の作品のほか、単行本『わたしは萌』にその辺りの作品がまとめられている。
「セブンティーン」はそのタイトルが表しているように17歳前後の少女読者を対象にしていたはずだが、実際のところ20歳前後の読者に向けたと思われる作品が多い印象が強かった。立原の作品もそういうイメージを強くするかのように、ちょっと胸が痛くなるようなストーリーを多く描いていた。
 立原はあすなひろしの影響を受けていたというが、本書に収録された作品の扉ページなどを見るとそれは納得させられる。また内田善美にも通じる雰囲気もあり、あすなひろしから内田善美へと連なる少女漫画の一流派という見方も出来そうな気がしてくる。

 収録された作品はすべて愛がテーマだ。いわれのない差別や偏見などを扱っているエピソードもあるが(『いけない草の町子』では主人公の母がストリッパーであることから転向した学校で「不潔」と仲間外れにされたり、『ウェディング・イブ』では水商売をしていた過去を現在の恋人に知られたら、関係が終わると恐れる主人公が描かれる)、それも主人公の愛を強調するためのもの。言ってしまえばドロドロな恋愛ストーリーだったりするのだが、こういった作品をコンスタントに描く作家が案外少なかったのかもしれない。
 さすがに時代を感じずにはいられないところではあるが、登場人物たちのピュアな恋愛感情というのは、時代が変わっても不変なものだろう。なかなか入手の難しいものかもしれないが、機会があればぜひご一読を。

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