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2012年3月31日 (土)

本棚の旅■真夏の夜の夢/山上たつひこ

書 名/真夏の夜の夢
著者名/山上たつひこ
出版元/ひばり書房
判 型/新書判
定 価/320円
シリーズ名/ひばりコミックス怪談シリーズ(55)
初版発行日/1975年6月14日
収録作品/第1話・白蟻、第2話・ウラシマ、第3話・2丁目1番地恐怖団、第4話・土、第5話・十一階、第6話・青いリボン

 所持しているのは75年の発行で「初版」とも「重版」とも記されておらず発行日がひとつだけ記載されているのだが、調べてみると「72年初版」「73年初版」という記載をしている古書店ホームページや個人ブログがあり、重版の際に初版発行日の記載をしないまま刊行されていたようだ。もっともカパー袖部分の著者紹介文は75年当時のものと判断されるので強引に言えば「改訂版」なのかもしれない。
 収録されている6つの短編は本書のタイトル「真夏の夜の夢」のもと1話から6話とされているが初出はそれぞれバラバラな短編をまとめたものである。
・白蟻/少年サンデー・1969年8月31日号
・ウラシマ/月刊少年チャンピオン・1972年2月号
・2丁目1番地恐怖団/週刊少年チャンピオン・1972年4月
・土/少年サンデー・1969年8月31日号
・十一階/劇画マガジン・1967年12月号
・青いリボン/希望の友・1971年11月号
 初出は以上の通りで72年に初版が刊行されていたとしても頷ける。また75年が初版であれば『がきデカ』の人気にあやかる形での刊行と思っていたのだがそれもなかったようである(もっとも再刊行のキッカケや動機としては十分考えられるが)。
 山上たつひこといえば『がきデカ』や『喜劇新思想体系』といったギャグ作品で知られると思うが、個人的には本書に収録されたSFやミステリー系のシリアスな作品が好きだ。極端なことをいうと『がきデカ』以前の作品ということになるだろうか。その意味では本書は山上たつひこの単行本の中でもお気に入りの一冊といっていい。
 収録された作品の中でもっとも好きなのが『ウラシマ』だ。浦島太郎に弟がいたという設定や冒頭に描かれる巨大なウミガメなど内容的にもビジュアル的にもインパクトがあった。またラストもなかなかいい。収録された作品ではラストのひとコマ、最期のセリフ(モノローグ)にインパクトのあるものが多いのも特徴かもしれない。ちなみに『ウラシマ』は秋田サンデーコミックスの『鬼面帝国』にも収録された。またそのほかの作品も複数の単行本に再録されているものが多い。

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2012年3月30日 (金)

■超少女明日香/和田慎二

初出/別冊マーガレット(昭和50年4月号~5月号)
書誌/集英社・マーガレットコミックス(1976年6月20日初版発行)
     白泉社・花とゆめコミックス
     白泉社文庫

『スケバン刑事』と並ぶ和田慎二の代表作品。本作のあと同じ「別冊マーガレット」で『明日香ふたたび』、『ふたりの明日香』と続編を発表。さらに白泉社発行の「花とゆめ」やメディアファクトリーの「コミックフラッパー」に舞台を移してシリーズを継続。ファンに支えられた作品といえる。ちなみに「未完」扱いである。
 明日香登場編である本作は、舞台となる会社社長宅にお手伝いとして明日香がやって来るところから始まる。それまでいたお手伝いさんが昼間だけしか来れなくなったことから、夜はお手伝い、昼間は高校に通うという住み込みの生活になるわけだが、いまの感覚から見ると微妙な設定だ。また家政婦が超能力を持った若い女性というのは、筒井康隆の『家族八景』などの「七瀬シリーズ」を容易に思い起こさせる。もっとも本作の主人公明日香のキャラクターは七瀬とは正反対のものではあるが(むしろテレビドラマ『家政婦のミタ』のほうが七瀬に近いだろう)。
 内容的にもかなり充実したというか詰め込んだものになっていて、前半だけでも充分に前後編一作になり得たのではないかと思える。
 もっとも今回もメインとなるものは主人公の復讐で、「別冊マーガレット」における和田慎二作品のほとんどは「復讐もの」といってもいいかもしれない。
 明日香が復讐を遂げようとする相手は芙蓉婦人と彼女に仕える4人の部下(四重奏・カルテットと呼ばれる)なのだが、ここで和田はとんでもないお遊びを持ち出してくる。四重奏のひとりを「本郷 猛」、もうひとりを「森ユキ」と命名しているのである。もちろん前者は『仮面ライダー』の主人公であり、後者は『宇宙戦艦ヤマト』のヒロインである。
 超能力についてもSF的な解説をセリフに乗せたシーンもあるのだが、それに加えて明日香自身が自分の能力についてSF的なものとは別のものとして認識していることも語られている。この辺りの説明は和田独自の解釈として興味深いし、明日香がいわゆる超能力だけではなく霊能力的な力を発揮することの説明ともなっているだろう。
 明日香と、社長の長男との間に芽生えるほのかな恋心も、それまでの作品よりも印象的に描かれていて、少女漫画としても完成していると言っていいだろう。ラストでは『明日香ふたたび』を予感させるモノローグも見受けられる。



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2012年3月29日 (木)

■呪われた孤島/和田慎二

初出/集英社・別冊マーガレット(昭和49年8月~9月号)
書誌/集英社・マーガレットコミックス(1975年3月20にち初版発行/怪盗アマリリス併録)
   大都社・スターコミックス(1993年2月)

 日本海にあるとある島では、医者がいないことで島民が長年苦しんできていた。そしてついにその島に診療所を開くという女医がやってきた。島をあげての歓迎を受け、女医は仕事を始めるが、しだいにその本性を現し、ついには自分の欲望を満たすために邪魔な島民を毒グモを使って殺し始める。
 主人公・曜子の父で島の網元でもある剛三もその犠牲者のひとりになってしまった。確かな証拠がないまま、それでも横暴な報酬を要求する女医に対抗するため、島民達は剛三の意志もあり、曜子を東京の医大へと送るのだった。
 そして時は過ぎ、東京の医大で知り合った間久部という青年と共に、曜子は島に戻ってくるのだった。
『銀色の髪の亜里沙』同様の復讐劇と言っていいのが、この『呪われた孤島』だ。それにしてもこのタイトル、いささか仰々しすぎる気がしないでもない。タイトルだけから受けるイメージとしては秘境モノではないだろうか。また「呪い」といってもオカルト的なエピソードがあるわけでもなく、島の伝説が出てくる程度(この伝説に語られる八千代菊が物語の重要なカギではあるのだけれど)。
 前編・後編として描かれた本作は、前編では女医が島にやってきて、曜子が島を脱出するまでを描き、後編では東京の医大での生活と女医への復讐が描かれていて、内容も構成も充実した作品になっている。
 曜子と間久部のロマンスもあるにはあるが、ストーリー上はほとんど語られることはなく、ラストでふたりが婚約したことがセリフで触れられている程度。相変わらず少女漫画のお約束は無視している和田慎二である。
 この時期『超少女明日香』の第一作も発表しているので、和田慎二の作家としての充実ぶりも感じられる作品といえるだろう。



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2012年3月28日 (水)

■銀色の髪の亜里沙/和田慎二

初出/別冊マーガレット(昭和48年4~5月号)
書誌/マーガレットコミックス(1973年11月20日初版発行)
   集英社漫画文庫(1977年)
   花とゆめコミックス
      メディアファクトリーMFコミックス

 和田慎二といえば『ピグマリオ』や『超少女明日香』といった代表作があるが、なんといってもテレビドラマ化もされた『スケバン刑事』で知られているだろう。
 とはいえ『スケバン刑事』以前の和田の代表作といえば、この『銀色の髪の亜里沙』だったといって間違いはない。
 13歳で、親友だと思っていた仲間の少女3人に洞窟につながる穴に落とされ殺されかけた主人公が、数年ののち地上に戻って復讐を遂げるという、ある意味少女漫画らしくないストーリーではあるのだけれど、わかりやすいセリフまわしと構成力で読みごたえのある作品に仕上げてある。元ネタは江戸川乱歩の『白髪鬼』やデュマの『モンテ・クリスト伯』あたりになるのだろうが、それを知っていたからといってこの作品がつまらなくなるということもない。
 この当時「別冊マーガレット」では本作のような、恋愛もの以外の作品を掲載していたことが多かったような印象も強い。和田自身本作以外にもミステリー調の作品を多く描いていたし、河あきらも社会派的な作品を発表していた。結果的にこの流れは和田の作品としては『スケバン刑事』につながっていくのだが、少女漫画全体としては、数年後にブームとなる「乙女チック路線」によってミステリー調の作品は影を薄くしていく。小説と違って少女漫画からミステリーの女王と呼べるような作家が現れなかったのもその原因かもしれない。

 亜里沙はその後『怪盗アマリリス』にも登場しているようだが、確認はしていない。また本作のタイトルは実にインパクトがあって魅力的なのだが、作品本編で銀色の髪があまり活かされていなかったような気がして少々残念な気もする(復讐に際して正体を隠すということ以外に)。

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2012年3月27日 (火)

■愛と死の砂時計/和田慎二

初出/別冊マーガレット(昭和48年8月号)
書誌/マーガレットコミックス(1974年4月20日初版発行)
   MFコミックス(2000年1月31日初版発行/神 恭一郎の事件簿1)

 孤児で奨学金で高校に通う杳子(ようこ)は、担任教師でもある保本 昇との結婚式を前日に控えてクラスメイトから祝福の言葉を浴びているときに、昇が殺人罪で逮捕されたと知らされる。違例ともいえるスピード結審で昇の死刑が決まり、絶望のどん底に落とされた杳子の前に、昇の逮捕にも立ち会った私立探偵・神 恭一郎が現れるのだった。
 昇の無実を証明しようと杳子と恭一郎、そして協力するクラスメイトたち。しかし証人となるはずの人々はつぎつぎと死んでいってしまう。死刑執行まで残された時間はわずか…はたして杳子たちは昇の無実を証明できるのだろうか。
 教師と教え子のラブストーリーという展開はすでに終わっていて、いよいよ結婚式というところから始まり事件に巻き込まれるという、本作でも少女漫画らしくないストーリーを展開する和田慎二。もっともそれが新鮮だったともいえるだろう。また『スケバン刑事』に登場する神 恭一郎が活躍する作品としても、ファンなら押さえておきたいものだろう。ちなみに本作が神 恭一郎の初登場作品となる。
 タイトルだけを見ると難病ものという印象もあるが、刻々と迫る死刑執行までの時間を砂時計に例えている。和田は印象的なタイトルをつくるのがうまいのかもしれない。ちなみに神 恭一郎が再び登場する作品のタイトルは『オレンジは血の匂い』である。



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