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2008年7月22日 (火)

■ブルーゾーン/石森章太郎(石ノ森章太郎)

■ブルーゾーン/石森章太郎(石ノ森章太郎)

初出:少年サンデー 1968年6号~29号
書誌:小学館ゴールデンコミックス 全2巻
    大都社スターコミックス 全2巻
    石ノ森章太郎萬画全集 全2巻

 石森プロダクションでアシスタントをするジュンは孤児院の出身だったが、18歳の誕生日を迎えた日、両親の遺産がある、と弁護士が訪ねてくる。
 両親がいたことさえ知らなかったジュンは、弁護士に連れられて生家に行くとじいやと称する老人から、父がブルーゾーンと名付けられた、この世界とは別次元の世界からの侵略に気づき戦っていたことを知らされる。
 そしてジュンも、ブルーゾーンとの戦いを始めるのだった…。
 ストーリーの出だしはこんな感じだ。作者が本人役で登場しているあたり、手塚の『バンパイヤ』を思い出させる。また主人公のジュンも石森の人気作品『ファンタジーワールド ジュン』からの登場である。資産家のただひとりの後継者とその家に仕える執事という構図は、『仮面ライダー』にも通じる。案外『バットマン』からのアイデアかもしれない。
 さてこの『ブルーゾーン』、いわゆる心霊現象を科学的な目で解きあかそうというのがテーマ。とはいえ、妖怪などが異次元の生物で、この世界を侵略しようとしているというのは石森お得意のパターンかもしれない。また、UFO、超能力といったものも扱われ、その後の石森作品につながっていくアイデアの数々がここに示されているようにも思う。
 残念なのはほとんどの謎が解明されないまま中途半端な形で終了してしまっていること。作品発表時ではちょっと早すぎたアイデアだったのかもしれない。

2008年7月19日 (土)

■あんたが悪いっ/いがらしみきお

■あんたが悪いっ/いがらしみきお

・初出:漫画サンデー 昭和57年1月~59年8月中旬
・書誌:マンサンコミックス 全3巻

 たぶん、いがらしみきおの作品はデビュー当時に読んでいる。「漫画エロジェニカ」に掲載されたものだったと思う(単行本『家宝』に収録されているがそこでは初出不明となっている)。とはいえそれ以後いがらし作品を読むということもないまま、いしいひさいち、植田まさしに続く4コマ作家として活躍しているのを眺めるといった感じだったと思う。なにかのひょうしで単行本を手にしてハマッたのだが、その時には『家宝』も刊行されていて、それまでのいがらしスタイルから休筆期間をへて『ぼのぼの』に移行していたのじゃなかったかと思う。
『ぼのぼの』は1、2巻あたりを読んだと思うが、あまり面白さを感じず、自分の中では「『ぼのぼの』以前」のいがらしみきおの方が気に入っている。
 その中でも『あんたが悪いっ』を取り上げたのは、まさお、伊予吉といったおなじみのキャラクターに加え田金という政治家のキャラクターが登場して当時の世相を反映したネタが豊富だからかもしれない。当時の政治家が登場していたりして、いまとなっては…というネタも確かにあるのだが、それは「古い」ということではなく、時代の記録として受け取ることもできる。また政治も社会状況も変わったはずなのに根本はまったく変わっていないと思わされるものもある。
 まさおと伊予吉はほかの連載や単行本に収録されたシリーズでもよく登場しているキャラクターであるが、この『あんたが悪いっ』シリーズにおいて輝いているというか、まさにシリーズの顔となっている。『ぼのぼの』以前のいがらしみきおをこれから読んでみたいと思う人がいるとしたら、この『あんたが悪いっ』をオススメしたい。

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