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2019年5月27日 (月)

本棚の旅・蔵書自慢■平井和正 コレクション/ウルフガイ

■平井和正 コレクション/ウルフガイ
 平井和正の代表作である「ウルフガイ」シリーズだが、読む時期を逸してしまった感があって、このノンノベルスを手に入れたのも90年代半ば頃である(全巻セットで千円くらいじゃなかっただろうか?)。とりあえず読んでみようくらいの気持ちで版も気にせず買ったので「紋章」「怨歌」「肖像」「天使」以外は再版である。
「ウルフガイ」シリーズ自体はノンノベルス以前にも刊行されていて、例えば早川書房の日本SFノヴェルスの単行本(「紋章」と「怨歌」の合本)、ハヤカワSF文庫などがある。実際ハヤカワSF文庫版で短編集的なものを人から借りて一度読んではいた(ノンノベルスでいうと『狼のバラード』あたりになるのだろうか)。コミック版『スパンダーマン(日本版)』の原作に使われたエピソードを流用していたりして、これもそのあと「ウルフガイ」シリーズを積極的に読みたいと思わなくなった理由だったかもしれない。
「アダルトウルフガイ」第一作『狼男だよ』には立風書房版があるのだが、これは編集部で著者に断りなく表現を変更した箇所があり、「改竄版」と呼ばれている。「ウルフガイ」シリーズに思い入れがあれば手に入れる機会があったのだが、どういうわけかこのシリーズにはそういった気持ちが向かなかった。

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狼の紋章 ウルフガイ・シリーズ1
祥伝社・ノンノベルス N-30
昭和50年7月1日初版発行

狼の怨歌 ウルフガイ・シリーズ2
祥伝社・ノンノベルス N-31
昭和50年7月1日初版発行

狼男だよ アダルト・ウルフガイ・シリーズ1
祥伝社・ノンノベルス N-19
昭和49年8月1日初版発行

狼のバラード アダルト・ウルフガイ・シリーズ2
祥伝社・ノンノベルス N-20
昭和49年8月1日初版発行

魔境の狼男 アダルト・ウルフガイ・シリーズ3
祥伝社・ノンノベルス N-23
昭和49年9月25日初版発行

人狼戦線 アダルト・ウルフガイ・シリーズ4
祥伝社・ノンノベルス N-21
昭和49年8月1日初版発行

狼は泣かず アダルト・ウルフガイ・シリーズ5
祥伝社・ノンノベルス N-25
昭和49年10月25日初版発行

人狼白書 アダルト・ウルフガイ・シリーズ6
祥伝社・ノンノベルス N-54
昭和51年12月15日初版発行

人狼天使 第I部 アダルト・ウルフガイ・シリーズ7
祥伝社・ノンノベルス N-84
昭和53年9月1日初版発行

人狼天使 第II部 アダルト・ウルフガイ・シリーズ8
祥伝社・ノンノベルス N-85
昭和53年9月1日初版発行

人狼天使 第III部 アダルト・ウルフガイ・シリーズ8
祥伝社・ノンノベルス N-111
昭和55年1月15日初版発行

若き狼の肖像 アダルト・ウルフガイ・スペシャル
祥伝社・ノンノベルス N-101
昭和54年5月1日初版発行

2019年5月20日 (月)

本棚の旅・蔵書自慢■日影丈吉 コレクション/全集その他

■日影丈吉 コレクション/全集その他
 日影丈吉の没後、河出書房新社から傑作選的な単行本が刊行された。古書で集めるのもなかなか大変な作家なので再評価後のファンにとってはよかったと思う。しかしながら自分にとってはすでに単行本や新書判、文庫本で所持しているものばかりということもあって、食指は動かなかった。
 で、国書刊行会の全集ということになる。なかなか高額で揃えるのは大変だったが単行本未収録の作品をほぼ完全に集めているので揃えた価値はあった。第8巻の未収録作品集は960ページもある!(しかも第7巻にも未収録作品は結構な数が収録されているし、別巻のエッセイ集にも未収録のエッセイが多数収録されている)。
 さらにいえば『ハイカラ右京』である。教養文庫刊行後に発表された作品は講談社の大衆文学館でも読めたわけだが、実は両文庫版では初出でふられていたルビを採用していなかったというのだ(文庫版以前に刊行された二冊の単行本も同じ)。そこで全集編者は初出を再現したルビを採用。これが実に『ハイカラ右京』の作品世界をさらに面白くしているのだ。日影ファン、「ハイカラ右京」ファンはぜひ全集版を読んでみてほしい。
 東都書房から刊行された現代長編推理小説全集の第7巻に、日影丈吉は『非常階段』『吉備津の釜』の二編を飛鳥 高の『死にぞこない』『こわい眠り』と共に採録されている。
 ちなみにこの本には日影の署名が入っていたので購入した。
 フランス語の翻訳家としては文庫コレクションでホラー小説の翻訳を紹介したが、ここではガストン・ルルウのミステリーを。
 もっとも日影の翻訳作品はこれしか持っていないのではあるが。
「幻影城」は推理小説の専門誌で、そのタイトルは江戸川乱歩の著書から採られている。本誌とは別に作家を特集した別冊も刊行され、日影を特集したものも出ていた。ちょうど牧神社の「未刊行短編集」が出たころで再評価の意味合いが強い。表紙には「別冊幻影城11」とあって11号かと思うが、1975年の11月号という意味で、実際には別冊のVol2である。

 日影丈吉
 1908年(明治41年)東京生まれ。1949年(昭和24年)『かむなぎうた』が雑誌「宝石」の懸賞に入選してデビュー。1956年(昭和31年)『狐の鶏』で日本探偵作家クラブ賞、1990年(平成2年)『泥汽車』で泉鏡花賞を受賞。1991年(平成3年)没。

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日影丈吉全集・1
国書刊行会
2002年9月24日初版発行

日影丈吉・2
国書刊行会
2003年2月24日初版発行

日影丈吉全集・3
国書刊行会
2003年8月25日初版発行

日影丈吉全集・4
国書刊行会
2003年12月24日初版発行

日影丈吉全集・5
国書刊行会
2003年5月24日初版発行

日影丈吉全集・6
国書刊行会
2002年11月25日初版発行

日影丈吉全集・7
国書刊行会
2004年5月24日初版発行

日影丈吉全集・8
国書刊行会
2004年10月25日初版発行

日影丈吉全集・別巻
国書刊行会
2005年5月24日初版発行

現代長編推理小説全集/7
日影丈吉・飛鳥 高集
東都書房
昭和36年10月20日初版発行
〔サイン入り〕

黒衣夫人の香り
ガストン・ルルウ/日影丈吉訳
早川書房・ハヤカワポケットミステリーブック 238
昭和32年4月15日初版発行

幻影城・別冊 1975年11月号 Vol.2
絃映社
昭和50年11月15日発行

2019年5月13日 (月)

本棚の旅・蔵書自慢■日影丈吉 コレクション/文庫

■日影丈吉 コレクション/文庫
 牧神社から刊行された『幻想器械』を読んで好きになり、次に手に入れたのが教養文庫の傑作選だった。カバーイラストを建石修二が担当していたことも手に取った理由といえるだろう。日影・建石のコンビでは学芸書林版『恐怖博物誌』『幻想博物誌』がもっとも好きだ。
 教養文庫からは日影のほか小栗虫太郎、夢野久作、香山 滋、橘 外男、山田風太郎らの傑作選が刊行され「異色作家傑作選」とされていた。日影に限っていえば、この教養文庫の傑作選と、牧神社の未刊行作品集が再評価のキッカケとなったといわれている。
『ハイカラ右京』は教養文庫刊行後に2編が書かれ、講談社の大衆文学館ではそれも収められている。
 講談社文庫の『幻想博物誌』はこれが2度目の刊行となる。元版である単行本は学芸書林のものだが、これは東都書房から刊行された『恐怖博物誌』を『恐怖博物誌』『幻想博物誌』として作品を追加して分冊したもの。講談社文庫版はその文庫化となる。『月夜蟹』『猫の泉』の2編が収録されているだけでも読む価値のある一冊と言っていいだろう。ちなみに『恐怖博物誌』は『狐の鶏』のタイトルで講談社文庫で刊行された。『狐の鶏』は推理作家協会賞を受賞している。
 教養文庫の傑作選以外は単行本などの文庫化。『フランス怪談集』は日影が編者となった翻訳アンソロジー。日影もグリーンの『死の鍵』など3編を訳し、あとがきを書いている。ちなみに日影の翻訳のみ新訳でほかのものは再録。
『ミステリー食事学』『ふらんす料理への招待』というタイトルは、日影が作家以前フランス料理のコックたちにフランス語を教えていたという経歴があり、ガストン・ルルーの翻訳をしたり(『オペラ座の怪人』のハヤカワ版は日影の訳である)、料理についてのエッセイを書いたりしていたわけである。
 また日影の巧みな創作をその経歴から「文章の料理人」といった比喩で称賛しているものも多い。
 ちくま文庫の「怪奇探偵小説名作選」は日影の死後に刊行された文庫版アンソロジー。全集刊行以後は新しく出るものについて買っていないのだが、これだけはシリーズ物の一冊ということで入手した。近年では河出文庫が日影の短編集を刊行していて、新しい読者が増えることを期待したい。

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かむなぎうた 日影丈吉傑作選I
社会思想社・現代教養文庫 968(D587)
昭和53年7月15日初版発行

猫の泉 日影丈吉傑作選II
社会思想社・現代教養文庫 969(D588)
昭和53年7月30日初版発行

内部の真実 日影丈吉傑作選III
社会思想社・現代教養文庫 970(D589)
昭和53年10月30日初版発行

ハイカラ右京探偵暦
社会思想社・現代教養文庫 961(D581)
昭和53年3月30日初版発行

ミステリー食事学
社会思想社・現代教養文庫 1046(D210)
1981年6月30日初版発行

名探偵WHO'S WHO
中央公論社・中公文庫 M223
昭和59年1月10日初版発行

非常階段
徳間書店・徳間文庫 126-1
1981年5月15日初版発行

真赤な小犬
徳間書店・徳間文庫 126-2
1982年1月15日初版発行

応家の人々
徳間書店・徳間文庫 126-3
1982年8月15日初版発行

移行死体
徳間書店・徳間文庫 126-4
1983年12月15日初版発行

ふらんす料理への招待
徳間書店・徳間文庫 126-5
1985年4月15日初版発行

ハイカラ右京探偵全集
講談社・大衆文学館
1996年11月20日初版発行

狐の鶏
講談社・講談社文庫 AX128
昭和54年2月15日初版発行

幻想博物誌
講談社・講談社文庫 AX184
昭和55年10月15日初版発行

フランス怪談集
河出書房新社・河出文庫
1998年11月4日初版発行

怪奇探偵小説名作選-8 日影丈吉集
筑摩書房・ちくま文庫
2003年7月9日初版発行

2019年5月 6日 (月)

本棚の旅・蔵書自慢■日影丈吉 コレクション/新書判

■日影丈吉 コレクション/新書判
 ここでは日影丈吉の著書のうち新書判を集めた。
 東都書房はミステリー専門出版社という印象もあるのだが、僕などが興味を持ち始めたときにはすでに新刊書店の店頭には無くなっていた出版社で、団塊世代より上の方ならご存じなのではないかと思う。
 この東都ミステリーをはじめ、昭和30年代には新書判書き下ろしの著書が日影には多い。もっともこれはミステリー小説界全体についていえることなのだろうが。
「スリラー映画小説集1」について触れておく。
 これはスリラー映画のノヴェライズアンソロジーで『ダイヤルMを廻せ(村松康久)』や『裏窓(杉 靖次)』『二十四時間の恐怖(大坪砂男)』『悪魔のような女(秘田余四郎)』と共に日影丈吉は『暴力教室』を担当している。解説は植草甚一でカバーの背にも植草の名が記されている。

 

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応家の人々
東都書房・東都ミステリー
昭和36年5月15日初版発行

 

女の家
東都書房・東都ミステリー
昭和36年11月25日初版発行

 

現代忍者考
東都書房・東都ミステリー 40
昭和38年4月20日初版発行

 

多角形
東都書房
昭和40年1月20日初版発行

 

真赤な小犬
桃源社・ポピュラー・ブックス
昭和37年10月5日初版発行

 

夜は楽しむもの
桃源社・ポピュラー・ブックス
昭和39年1月10日初版発行

 

殺人者国会へ行く
KKベストブック社・ビッグバードノベルス
昭和51年10月15日初版発行

 

一丁倫敦殺人事件
徳間書店・トクマノベルス
1981年11月30日初版発行

 

咬まれた手
徳間書店・トクマノベルス
1983年1月31日初版発行

 

スリラー映画小説集1
鱒書房・軽文学新書
昭和30年10月1日初版発行

 

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