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2018年11月26日 (月)

本棚の旅・蔵書自慢■H・H・エーヴェルス コレクション

■H・H・エーヴェルス コレクション
 ハンス・ハインツ・エーヴェスは1920~1940年代にかけて活躍したドイツの作家。怪奇幻想的なテーマを当時の現代科学で解釈するようなSF的な作風で、『アウラウネ』では人工授精を扱い先進的な視点と評されるも『吸血鬼』で描いた主人公がヒトラーを予言している(『吸血鬼』の主人公フランク・ブラウンが第一次大戦後、アメリカで故国ドイツのために支援の後援会で演説するのだが、その描写がその後のヒトラーの演説を彷彿とさせる)ということと相まってナチスの人体実験に結びつけられる側面もあったようだ。
 最初にエーヴェルスを知ったのは地元の古書店の棚に並んでいた創土社の『吸血鬼』だったと思う。タイトルから怪奇小説と思い、けっこう長い時間購入を悩んでから入手し読み始めたが、予想に反して正統的な吸血鬼小説ではなかった。が、逆にそれがよかったというか、非常に面白く読めてファンになった。続いて創土社の『魔法使いの弟子』を読んだが、これもまたタイトルから受ける印象とはちがう内容でものすごく面白く、この二作に共通する主人公フランク・ブラウンが登場する『アウラウネ』を読んだころには夢中になっていた。
 とはいえこのほかの作品がない。いや実際には創土社から短篇集も出ていたのだが、これは入手できず、数年して創元推理文庫から出た『プラークの大学生』までエーヴェルスの作品を読むことができなかった。
 この『プラークの大学生』はドイツ表現主義時代に映画化されたもので、同時期に『アウラウネ』も映画化されていて、エーヴェルスはその当時けっこうな人気作家だったようだ。けっきょくナチス寄りな姿勢をとったためにその後評価されることがなく、忘れられていったという印象だ。
 邦訳では昭和初期の改造社・大衆文学全集に『吸血鬼』『プラークの大学生』がラインナップされていたようだが実物を見たことはない。同じ時期、新潮社から刊行された世界文学全集の近代短編小説集に短篇が一作収録されていた。その後昭和32年に東京創元社・世界大ロマン全集に『吸血鬼』が収録されるまで日本でも忘れられた作家だった。そして創土社の『吸血鬼』『魔法使いの弟子』、国書刊行会の『アウラウネ』となる。また世界幻想文学大系の「現代ドイツ幻想短篇集」にも短篇が収録されている。
 正直にいうとフランク・ブラウンもの三部作はものすごく面白いしオススメなのだが、その他の作品はイマイチ感がある。フランク・ブラウンものがハードカバー函入りでしか刊行されず、現在入手も困難ということを考えれば、文庫化などもして欲しい気はするのである。

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吸血鬼
東京創元社・世界大ロマン全集 33
昭和32年12月30日初版発行

吸血鬼 ヴァンパイア
創土社
1976年8月15日初版発行

魔法使いの弟子
創土社
1979年8月20日初版発行

アルラウネ(上・下)
国書刊行会・世界幻想文学大系 27
昭和54年8月5日初版発行(上)
昭和54年9月25日初版発行(下)

プラークの大学生
東京創元社・創元推理文庫帆船マーク
1985年9月27日初版発行

2018年11月19日 (月)

本棚の旅・蔵書自慢■吸血鬼関連書籍 コレクション

■吸血鬼関連書籍 コレクション
 吸血鬼というのは魅力的なテーマで小説やマンガ、映画などさまざまなメディアが取り上げている。またそれらを研究した書籍も多数出ている。
 ことさら吸血鬼に関する書籍を集めたということではなかったのだが、気がつけばけっこうな冊数を持っていた。
 ほかにも種村季弘の『吸血鬼幻想』『ドラキュラ・ドラキュラ』も所持しているが、これは種村の著書を取り上げるときに改めて。

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吸血鬼伝承 「生ける死体」の民俗学
平賀英一郎
中央公論新社・中公新書 1561
2000年11月25日初版発行

ドラキュラ学入門
吉田八お、遠藤紀勝
社会思想社・現代教養文庫 1418
1992年3月31日初版発行

吸血鬼伝説
栗原成郎
河出書房新社・河出文庫
1995年6月2日初版発行

吸血鬼 蘇る悪魔の戦慄
桐生 操
日本文芸社・にちぶん文庫 C-76
平成8年11月25日初版発行

吸血妖魅考
モンタギュー・サマーズ、日夏耿之介
筑摩書房・ちくま文庫
2003年8月6日初版発行

2018年11月12日 (月)

本棚の旅・蔵書自慢■ブラム・ストーカー コレクション

■ブラム・ストーカー コレクション
 ドラキュラといえば吸血鬼の代名詞のように広く知られているわけだが、その元となったのがブラム・ストーカーの小説であり、その舞台化、映画化で広く知られていった。
 翻訳されたものはけっこう出版されているが、手元には東京創元社から出たものが三種類だけある。
 大ロマン全集から出たものは『魔人ドラキュラ』のタイトルで、これは映画に合わせたものだろう。
 その後創元推理文庫から出されたわけだが、このときは「吸血鬼」となり、なんとSFに分類されていた。
 またそれまで完訳されていなかったものが帆船マークに移動して完訳版となった。
 翻訳は三種とも平井呈一氏。
 ブラム・ストーカーの作品はこの「ドラキュラ」だけではないが、怪奇アンソロジーに短篇が収録されていたりする感じで著書としては「ドラキュラ」以外には国書刊行会の「ドラキュラ叢書」から出ていた『ドラキュラの客』くらいだろうか。

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魔人ドラキュラ
東京創元社・世界大ロマン全集 3
昭和31年10月10日初版発行

吸血鬼ドラキュラ
東京創元社・創元推理文庫SF 322
1963年12月20日初版発行

吸血鬼ドラキュラ(完訳)
東京創元社・創元推理文庫帆船マーク 502A
1976年4月16日完訳初版発行

2018年11月 5日 (月)

本棚の旅・蔵書自慢■ヴァン・ヴォクト コレクション

■ヴァン・ヴォクト コレクション

 ヴォクトの作品を最初に読んだのは『スラン』だったと思う。これはハヤカワ文庫版を人に借りて読んだ。そのあと『宇宙船ビーグル号』を読んだと思うのだが、これも借りて読んだのか「世界SF全集」を買ってから読んだのか、ちょっと記憶がない。

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非Aの世界
東京創元社・創元推理文庫SF 609-4
1966年12月16日初版発行

未来世界の子供たち
東京創元社・創元推理文庫SF 609-12
1977年7月22日初版発行

地球最後の砦
早川書房・ハヤカワ文庫SF 28
昭和46年6月30日初版発行

世界SF全集 17 ヴォクト/スラン、宇宙船ビーグル号
1968年12月31日初版発行

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