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2009年1月 6日 (火)

涼風家シネマクラブ■ゴジラ/ゴジラの逆襲

監督/本多猪四郎(ゴジラ)、小田基義(ゴジラの逆襲)、円谷英二(両特技監督)
キャスト/ゴジラ:宝田 明、河内桃子、平田明彦、志村 喬、ほか
     ゴジラの逆襲:小泉 博、千秋 実、若山セツ子、土屋嘉男、志村 喬、ほか
原作/香山 滋

 日本が世界に誇るムービースターと言っても過言ではないゴジラの第1作とその続編である。両作品とも香山 滋の原作ということもあり、併せて取り上げることにした。
 ある映画の企画がだめになり、急遽作られたという経緯があることは知られていると思うが、そんなことを感じさせない重厚な作品になっているのが第1作の『ゴジラ』と言っていいだろう。

 すでにアメリカ映画などで登場していた巨大モンスターというモチーフをいただいてきたり、当時ニュースを賑わせていた核実験を取り入れたりと、話題性もあったと思うが、本作は大ヒットし、すぐに続編の制作が決まったようだ。そして制作から50年以上経ったいま観ても色あせていない。
 巨大な怪獣が東京を壊滅させる、と第1作を乱暴に表現してもかまわないと思うが、それ以上にゴジラの登場をめぐって展開される人間ドラマがじっくりと描かれていることにいまさらながら感心する。その意味では第2作『ゴジラの逆襲』では、舞台を大阪に移したということだけで、あまりドラマ的な奥行きが出せなかったように思われる。とはいえ千秋 実らの演技によって映画としての重みは保っていた。
 両作品ともまだ映画がモノクロで制作されていた時代であり、同時に戦争の記憶も鮮明な時代でもあった。ゴジラに破壊された東京はさながら空襲のあとの風景のようでもあり、被害者やけが人が運び込まれた病院も戦時中のそれを想起させるに十分だったろう。
 さらに言えば日本が唯一体験した原爆の被害を上回る核兵器の実験が行われているという世界情勢の中で、作中登場するゴジラの対する唯一の兵器、オキシジェンデストロイヤーを巡る発明者の苦悩は、現在の大量破壊兵器に対する思いと通じるものがある。
 ところで、その後のゴジラ映画でゴジラの強さというか無敵さが描かれていくわけだが、この第1作で、志村 喬演じる古生物学者・山根博士がゴジラ対策を聞かれてこう答えるシーンがあることに気がついた。
「水爆にも打ち勝ったゴジラをどう倒すというのだ」というようなセリフである。
 そう言われてみれば通常兵器を全く受け付けないゴジラの強さというのは納得できる。
 作中では、水性恐竜が陸生恐竜へと進化する過程の両生類的な生物と仮定されているゴジラは、海中のどこかで密かに生息していたが、水爆実験の影響で狂暴になり、日本本土に上陸してくる。光に対して敏感で、光をみると凶暴性を増すというのが山根博士の観察結果である。第2作では水爆の記憶を呼び起こすからではないかとも述べている。主に夜行性でもある。
 ゴジラについてはそれでいいとして、第2作で登場するアンギラスはアンキロサウルスであり、陸生の恐竜のはずである。なのにゴジラ同様水爆実験の影響で目覚め、大阪に上陸してくるというのはちょっと強引な気がしないでもない。またゴジラが複数の個体によって生存してきたのに対し、アンギラスは他の個体が確認されていない(まあ、その後の作品でも登場するので2匹はいたのかもしれないが)のは、単一個体が冬眠状態にでもあったということだろうか。
 80年代の新ゴジラシリーズとゴジラ2000以降のミレニアムシリーズ各作品は、第1作『ゴジラ』からの直接の続編というスタンスで制作されている。とはいえ、それはゴジラというモンスターの存在を54年に確認したという点のみで、水爆実験がもたらした人類への警告とか驚異といったテーマまで含めた続編というのは、金子監督の『ゴジラ・モスラ・キングギドラ~』くらいではなかっただろうか。
 ゴジラという怪獣がたんに暴れ回るということに終始してしまった点でその後のシリーズ作品が第1作を超えられないのかもしれない。

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