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2009年1月13日 (火)

涼風家シネマクラブ■キングコング対ゴジラ

監督/本多猪四郎、特技監督/円谷英二
キャスト/高島忠夫、佐原健二、藤木 悠、浜 美枝、若林映子、有島一郎、平田明彦、ほか。
1962年/日本/97分

 ゴジラシリーズ第3作はカラーで制作された。この作品は東宝映画30周年記念作品のひとつであり、海外からキャラクター使用権を入手したキングコングとの共演でもある。

 前2作の重苦しいテーマから一転した娯楽作品として制作されてもいて、有島一郎演じる製薬会社の広報部長がコメディリリーフとして活躍している作品でもある(あらためて観てみると、その後の田代まさしの演技って有島一郎を意識していたのですね、きっと)。
 第2作で北海道の沖の小島で氷詰めになったゴジラは北極海の氷山の中で目覚める。一方製薬会社が提供するテレビ番組の視聴率を上げるため、取材班は赤道付近のファロ島に魔神の存在を求めるが、それがキングコングだった。
 目覚めたゴジラはそのまま南下し東北から日本に上陸して町を破壊しながら東京へと向かう。またキングコングはテレビ取材班の手によって日本に運ばれるが、日本近海で麻酔が切れ海に闘争。そのまま日本に上陸すると、動物の本能からかゴジラに向かって進み始め、やがて2匹の巨大生物同士の戦いが始まる、というのが大まかな展開。
 視聴率至上主義テレビ業界を批判的に描いているのはいまにも通じるところがあるが、制作された時代背景から言うと、テレビに台頭によって映画産業が斜陽化したことに対する危機感もあっただろう。
 キングコング登場シーンのあたりでは、その後もたびたび登場する引き立て役怪獣大だこがでてくる。映画の海外輸出を意識しての登場だったのだとは思うが、なんとなくニヤリとさせられてしまう。
 ところで、円谷特撮では羽毛のある鳥と猿が苦手という気がしてならない。今回もキングコングの造形はどうしてもぬいぐるみ然としていて迫力に欠ける。またゴジラも擬人化が進んで、第2作のゴジラとアンギラスのような獣同士の戦いという印象からは遠くなってしまっている。
 怪獣同士の対決ということでは、前作のアンギラスから始まっているとはいえ、○○対ゴジラというタイトルでそれを強調したのは本作から、昭和ゴジラのシリーズはここから始まるといってもいいだろう。

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