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2006年11月 9日 (木)

涼風家シネマクラブ■ダニエラという女

Danielamain

ダニエラという女

監督/ベルトラン・ブリエ
キャスト/モニカ・ベルッチ、ベルナール・カンパン、ジェラール・ドパルデュー、ジャン=ピエール・ダルッサン、ほか。
2005年/フランス/95分

 娼婦のバーで客を待つ、ダニエラという女。そこにさえないサラリーマン、フランソワがやって来る。彼は宝くじで大金を当てたといい、ダニエラと月10万ユーロでいっしょに暮らす契約を交わす。

 相手が娼婦だとわかっていながら、その美しさに舞い上がるフランソワは、自宅に戻る途中で持病の心臓発作を起こしてしまう。
 なんとか落ち着き、自宅でダニエラとふたりになると、今度は何をしていいのかわからない。まるで彼女の部屋に遊びに来たように、部屋の真ん中に突っ立ったまま、彼女に指示されるままになってしまう。
 そんなふうにふたりの生活は始まったのだった。
 イタリア出身の情熱的なダニエラとの生活は、フランソワを生き生きとさせていった。しかしそれは、友人の主治医から見ると、きわめて危険にも思われた。
 海岸を走り、土砂降りの中、車の中でセックスをしたと聞かされ、フランソワの体を心配する主治医だったが、夜中にダニエラの具合が悪くなったと呼び出されて往診に出向くと、その主治医のほうが倒れてしまい、そのまま息を引き取ってしまうのだった。
 大事な友人を亡くしたばかりか、ダニエラまでフランソワの前から、突然姿を消してしまう。じつはダニエラには、闇の世界に生きる男がついていたのだ。
 男の元に戻ることになったものの、ダニエラの心の中からフランソワを消すことはできない。
 娼婦の純愛を描いたこの映画は、どこかリュック・ベッソンの『アンジェラ』にも通じるような気がしてしまった。そう、娼婦はいつだって天使であるし、天使はいつでも娼婦なのだから。
 またこの映画の魅力として音楽があげられるだろう。イタリア・オペラから選曲された数々のシーンを彩る曲もいいが、冒頭で流れるジャズも印象深い。
「純愛」について考えてみたいと思ったら、迷わず見てみることだ。

「微熱superデラックス」07年12月号掲載

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